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『ボストン美術館の至宝展』東京都美術館 [世界の美術館&博物館]

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『ボストン美術館の至宝展』を観てきました。(9月18日 東京都美術館)

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約50万点もの作品を所蔵する世界屈指の美術館から、選りすぐりのコレクションが日本にやってきました。展示内容は、古代エジプト美術、中国美術、日本美術、フランス絵画、アメリカ絵画、版画・写真、現代美術、の順に7つの章から成り立ち、まるでプチ・ボストン美術館を感じさせて見ごたえは十分です。

ボストン美術館の収蔵作品は全て個人のコレクターから寄贈されたもので、世界中の作品を見出して私財を投じた人々により成り立っております。そのコレクターも紹介されて、我々日本人にお馴染みのフェノロサの名前もあり鑑賞に熱が入ります。

フェノロサのコレクションの一つに、今回の目玉作品である英一蝶の“涅槃図”(1713年)があります。

s-『涅槃図』英一蝶1713江戸時代.jpg

今回の里帰り公開に際して、約170年振りに本格的な解体修理が約1年間をかけて行われたそうです。300年前に制作された作品が目の前に繰り広げられる様はまさに圧巻です。

普段から親しみのあるのはやはりフランス絵画の章の作品群です。モネ、ドガ、セザンヌ、ゴッホなどなど教科書や美術書でお馴染みの絵画の数々です。

s-『ボストン美術館の至宝展』チラシ02.jpg

ふたり揃って来日したゴッホの“ルーラン夫妻”、記念写真を撮らせていただきました。

s-『ボストン美術館の至宝展』ゴッホのルーアン夫妻と共に.jpg

普段馴染みの薄いアメリカ絵画の章で、気になったのがジョン・シンガー・サージェントの“フィスク夫人と娘レイチェル”(1903年)です。

s-『フィスク・ウォレン夫人と娘レイチェル』ジョン・シンガー・サージェント1903.jpg

まるでヨーロッパのルネッサンス期を感じさせる作風です。面白いのは母親の肩に顔を寄せる娘のポーズで、よく見ると左上に置かれている聖母子像のポーズと同じなのです。20世紀になっても中世ヨーロッパの宗教絵画を思わせるアメリカ絵画です。人気画家だそうですが、私は初見です。

来日公開されているのは80点ですが、それ以上の作品を鑑賞した思いです。美術館ってなんて素晴らしく楽しいのでしょうか。

年内にはゴッホ展や超絶技法の明治工藝展、年明けにはブリューゲル展が控えています。ワクワクしてきます…



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『アルチンボルド展』国立西洋美術館 [世界の美術館&博物館]

ちょうど20年前の1997年9月、夫婦で初めてのヨーロッパを訪れました。行先はウィーン、私が子供の時から大好きで憧れていた街です。訪れてすぐさま音楽はもちろんのこと、美術館に目覚めてしまいました。“ウィーン美術史美術館”、ハプスブルグ家の壮大なコレクションが収蔵展示されている世界有数の美術館です。フェルメール、ブリューゲル、ベラスケスなどなど本物が、当たり前なのですが、本物が目の前で繰り広げられます。購入した日本語版の図録、絵画編の表紙です。

s-『ウィーン美術史美術館』日本語版図録・表表紙.jpg

一日では見切れないほどの作品群の中、眼を引き度肝を抜かされたのが初めて見る“アルチンボルド”の作品でした。

s-『アルチンボルド展』連作より“冬”と“水”.jpg

魚や野菜、動物や植物、さまざまなモノを組み合わせた肖像画です。見れば見るほどにその細密さ、その組み合わせの妙に驚かされてしまいました。

世界各地に散らばる作品が今、日本に集結して展覧会が開かれております。東京上野の国立西洋美術館で開催されている『アルチンボルド展』を観てみました。

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20年前にお会いした作品にも再会しました。懐かしさと共にあらためてその出来栄えにビックリさせられてしまいました。

来日中の作品を紹介します。まずは連作『四季』より“春”と“夏”です。“春”は花々を組み合わせて女性の横顔を、“夏”は野菜で表現されております。


s-『アルチンボルド展』連作四季より“春”と“夏”.02.jpg

続いてブドウと樽で表現された実りの“秋”、“冬”は年老いて枯れ行くようです。


s-『アルチンボルド展』連作四季より“秋”と“冬”.02.jpg

続いて連作『四大元素』より“大気”と“火”です。“大気”は空中を飛ぶ鳥で、“火”はそのまま炎やランプなどの道具で表現されています。


s-『アルチンボルド展』連作四大元素より“大気”と“火”.02.jpg

疾走する動物は“大地”を、水中の魚や貝は“水”を、それぞれ表現されています。


s-『アルチンボルド展』連作四大元素より“大地”と“水”.02.jpg

会場にはまだまだ驚かされる作品が鑑賞できます。『上下絵』と呼ばれる作品は逆さまにすると全く別の作品になってしまいます。

先ずは“コック”の顔が逆さまになると“肉”の塊りになってしまいます。


s-『アルチンボルド展』上下絵“コック・肉”.02.jpg

“庭師”の顔を逆さまにすると、なんとなんと盛り付けられた“野菜”になってしまうのです。


s-『アルチンボルド展』上下絵“庭師・野菜”.02.jpg

実に見事で「恐れ入りました…!」と言うほかありません。同時に、今回これほど多くの作品が集められたことにも驚き、感謝しなければなりません。個人蔵の作品も多く、今後これほど一堂に会する機会はないのではないでしょうか。鑑賞できて幸せです。

人生の最後には、もう一度“ウィーン美術史美術館”を訪れたいです。足腰が元気なうちにもう一度、館内を歩き廻り新たな驚きを発見したいです!!!…



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『和のあかり×百段階段』展2017 ホテル雅叙園東京 [世界の美術館&博物館]

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ホテル雅叙園東京(旧目黒雅叙園)で開催中の『アートイルミネーション 和のあかり×百段階段』展を鑑賞してきました。

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昭和初期に建てられて、現在は東京都の有形文化財に登録されている木造建築で“百段階段”(実際には99段)と名付けられ、その階段沿いに作られた7つの奥座敷で展開されるアート作品群の展示会です。春先には雛祭り、秋には生け花展などが開催されています。これまで興味はあったものの訪れたのは初めてです。写真は、百段階段と各段に飾られた岩手のこけしたち、そして最上段の99段目です。

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この階段沿いにある7つの奥座敷は“十畝(じっぽ)の間”、“漁樵(ぎょしょう)の間”、“草丘(そうきゅう)の間”、“静水(せいすい)の間”、“星光(せいこう)の間”、“清方(きよたか)の間”、“頂上(ちょうじょう)の間”と名付けられて、その各々に見事なほどの装飾が施されています。床柱、天井画、壁画、欄間などなど、普段お目にかかれない極め付きの伝統工芸が目の前で繰り広げられます。すべてが息をのむほどの素晴らしさです!

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そんな中で繰り広げられるアートイルミネーションの数々に、興奮しないではいられません。

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これこそが、日本の伝統美なのでしょう。

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手にしているのは下足袋。当然ながら履き物は脱いでの鑑賞で、寺院以外ではこれも初めての体験です。足裏に感じられる畳や木の感触は心地良く、心を落ち着かさせてくれます。多種、再発見の美術展でした…



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『戦国!井伊直虎から直政へ』展 江戸東京博物館 [世界の美術館&博物館]

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江戸東京博物館で『戦国!井伊直虎から直政へ』展を観てきました。(7月29日) 両国・国技館の後ろ側に博物館はあります。

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現在NHKで、大河ドラマ「おんな城主 直虎」が放送中で、番組でも登場する武具や書簡などの実物が展示・紹介されております。番組が継続放送されている中、リアルタイムで関連する展覧会が開催されるのは初めてではないでしょうか。観覧しているお客様の会話からも、“これは(役者の)〇〇が演じている人よ…”などと聞こえてきます。TV番組を通じて史実が身近に感じられます。

放送開始直前に、最新の研究で「おんな城主 直虎」は実は女性ではなくて男性であったことが判明・発表されましたが、そこはNHKの「TV番組として楽しんでほしい…」との見解を受け入れましょう。NHKの看板でもある娯楽大作なのですから…。

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難しいことは考えずに展覧会を楽しみました。よくぞこれほどまで残っていたのか、またよくぞこれほどまで集めたものか、と感心をしてしまいました。本物に接することの感謝と喜びを感じます。タイトルの通りに直虎から直政へ、TV番組も戦国時代へと続いて行きます。結果はわかっているのですが、番組はどう描いてくれるのかそれも楽しみです。期待以上に中身が濃くて、また親しみやすい展覧会でした…。




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『野球殿堂博物館』東京ドーム [世界の美術館&博物館]

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東京ドームにある『野球殿堂博物館』に行ってきました。(7月25日)存在は知っていましたが、初めての入館です。

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入館するとすぐに、野球に親しみ楽しめる体験コーナーがあります。


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実物のリリーフカーがあったり、バッターボックスでのシュミレーションもできます。

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当然ながら打てるものではありません。

気を取り直して手形、足形を拝見。上原浩治選手の手は私とほぼ同じで意外と小さくてビックリです。

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その代りに松井秀喜選手の足の大きさにはやっぱり、と感心させられました。白いソックスの私の足は25cmですから27cm以上はあることでしょう。

s-『野球殿堂博物館』松井秀喜選手足形.jpg

肝心の『野球殿堂』のコーナーに進みます。選手のみならず日本野球界における功労者が、肖像レリーフと共に展示されてその功績を称えております。1959年に創設されて今年2017年までに殿堂入りされた方々は197人。まさに圧倒されます。

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日本野球界の発展に大きな貢献をされた方々です。

さらに各球団の選手たち、そして球団や選手を応援する一般のファンの方々が後ろで、日本野球界を支えているのです。数えきれないほどの人々が日本野球界を支えているのです!

ここまで発展した日本野球界の歴史から現代の“侍ジャパン”まで、現存する資料と共に学べます。

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スポーツ音痴な私ですが、久々にスポーツの楽しさ、素晴らしさが感じられました。すでに8月を迎えましたが東京はどんよりとした蒸し暑さが続き、真夏の晴天が待ち望まれます。それでも野球を通じてスカッとした気分にさせられたいち日でした…


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『バベルの塔』展 東京都美術館 [世界の美術館&博物館]

オランダのボイスマン美術館所蔵のブリューゲル『バベルの塔』展を鑑賞してきました。(6月15日 東京都美術館)

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塔を造って神に近づこうとする人間の傲慢さに、神の怒りを買いさまざまな言語に変えさせられてしまった旧約聖書の物語を描いた絵画ですが、豆粒ほどに描かれた小さな人物の多さにまず驚き、続けてその小さな人物たちが何かしらの作業をしていることに驚かされます。神の怒りを買う前に、様々な人間の営みがあったことが画面から感じられます。

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もう20年ほど前になりますが、97年秋にウィーン美術史美術館で見た同じブリューゲルの『バベルの塔』の方が旧約聖書の物語を強く感じます。

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ブリューゲル独特の超細密手法は変わりませんが、塔が崩れ始めていますので神の怒りを買ったあとなのでしょうか。ウィーンのバベルは1863年ごろに制作されて、ボイスマンのそれは5年ほど後に作られております。ブリューゲルがなぜ同じ題材を再び描いたのか詳しくは知りませんが、神や王様より市井の人間を描きたかったのではないでしょうか。ウィーン美術史美術館にはブリューゲルが当時の村人の生き生きとした生活を描いた作品が数多くあります。その中から、一部を紹介します。順に『子供の遊戯』『農民の踊り』『農民の婚宴』そして『雪中の狩人』です。20年経っても忘れられないブリューゲルの名作の数々です。

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東京都美術館のすぐ隣の東京藝術大学では、この展覧会に因んで「Study of BABEL」展が開催されております。

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高精密デジタル画像と従来のアナログ技術を融合させて『バベルの塔』を再現、展示しております。単なるレプリカではなくて、「クローン文化財」と称した実物と同様の複製品です。ボイスマン美術館が実物との混同を心配して実寸とは異なるサイズでの制作を求めたほどの出来栄えです。

またそれとは別に、藝大の学生さんたちが苦労して作り上げたミニチュア版の塔に、来館者の顔をデータ処理して作品に取り込む遊びもあります。塔の各層にはそれぞれに、ミニチュアの極小人物も見事なほどに再現されております。

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一部を拡大してみます。

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奥に人が何か動いて作業をしているのがわかりますか?実はこれらの人物の顔がすべて来館者の顔となっております。小さくて分かりにくいですが、奥左から3番目、青色の服で右手で何かを指している人が私なのです。顔だけが“私”ですが、とても愉快な動きをしており、笑いながら見入ってしまいました。

文化遺産である素晴らしい作品を鑑賞、体験してとても充実した一日でした。都美の帰り際、実物の建造物と比較できるフォト・スポットがありました。

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バベルの塔の途方もない大きさが実感できます。旧約聖書の時代でこれほどまでの建造物を考えたとは…。神は怒るどころか、あきれ果てたことでしょう…。

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『没後150年 坂本龍馬』特別展 江戸東京博物館 [世界の美術館&博物館]

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『没後150年 坂本龍馬』特別展を観覧してきました。(江戸東京博物館 6月10日)

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会場には龍馬の遺品が展示されており、その数の多さに驚かされます。刀においては、ほとんど反りがなくて直線美を感じる龍馬の愛刀(パンフレットの使用写真)や、

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実際に使用されて刃こぼれをしている刀など、凶器としての現物を見せつけられます。さらに暗殺現場の血染めの掛け軸や屏風などは歴史の空言ではなく、近代の現実として観客に迫ってきます。

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会場の大半を占めるのが多くの書簡です。龍馬は手紙好きだったらしくて、仕事上の連絡などと共に、日々日常の出来事を書き残しております。その数は相当なものになり、反面そのおかげで当時が解読できるわけですから感謝しなくてはなりません。達筆な書簡は私には直接読めません、訳された現代語でようやく理解できるほどです。妻となったおりょうさんとの新婚旅行の様子までもが手紙にしたためられて展示されております。おりょうさんと言えばこの4月に函館を旅行した際、偶然降りた市電の停留所の前に『龍馬記念館』がありビックリしてしまいました。“なんで函館に?”不思議に思いましたが、おりょうさんの故郷だったのですね、納得です。記念館前の龍馬像です。

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この春は、坂本龍馬を通して現代社会の平和と安心を感じることができました。感謝です!…


追記 さらに6通の手紙が発見されました。(朝日新聞 6月16日付)

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ミケランジェロ『ダビデ像』 [世界の美術館&博物館]

東京オリンピックを終えた翌1965年春先、受験した都立高校の合格発表をひとりで見に行きました。2月生まれですので、14歳のお終いかギリギリ15歳になったばかりの時です。合格を確認するとその足で日比谷のスカラ座に映画を見に行ってしまいました。当時家には電話はなく(当然ですが携帯電話などありません)、親や学校に受験結果を連絡することなく映画館に行ってしまったわけです。観た映画は『華麗なる激情』…

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法王ユリウス二世の命により、ミケランジェロがシスティナ礼拝堂の天井画を描く実話を映画化したもので、法王をレックス・ハリソン、ミケランジェロをチャールトン・ヘストンが演じております。映画冒頭、現存するミケランジェロの作品の数々が紹介されます。トッドAO70㎜フィルムで撮影された大スクリーンの迫力はいまだに覚えております。スカラ座の階段状の客席の見やすさもあり大興奮した記憶があります。中でも『ダビデ像』には中学生ながらもその迫力に圧倒されました。“これが彫刻…?、大理石でここまで出来るの…?!”


その『ダビデ像』が東京にもあるのです。美術展が大好きで度々山種美術館を訪れていますが、我が家から山種美術館に行くには東京メトロ日比谷線の恵比寿駅で下車して駒沢通りを真っすぐ5分程度歩きます。途中アパレルメーカーのPAPASのビルがあり、道路沿いに『ダビデ像』が鎮座しているのです。

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初めて見たときは驚きました。“えっ、なんでここにあるの?なんで真っ黒なの?”


何回か通る間に慣れてきましたが、その大きさだけは納得ができませんでした。“実物大なの?実物もこんなに大きいの?”思い切って道路反対側から通行人と比べてみました。

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柵の手前リュックを背負った青年が1m70㎝位とすると、台座を除いたダビデ像は約3倍の高さになり5mを超える大きさです。文献によるとフィレンツェ・アカデミア美術館のダビデ像は約4.3mです。明らかに大き過ぎます。なぜこの大きさにしたのでしょうか?しかも黒色に…?下から見上げてもその大きさのために、眼に施された有名なハートマークの眼球も見えません。実物はこんな感じです。

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東京にはもうひとつ、ミケランジェロの大傑作をが鑑賞できます。もちろんレプリカですが、こちらはヴァチカンから贈呈されたお墨付きの作品です。東京カテドラル聖マリア大聖堂にある『ピエタ』像です。大聖堂で販売されている絵はがきから紹介します。

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ヴァチカン・サン・ピエトロ大寺院にある実物の『ピエタ』像です。

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見比べるとはっきりとわかるのですが、聖母マリアの顔の角度が明らかに違います。その理由はともかく、ミケランジェロの力量にはただただ驚くばかりです。衣服の生地の質感から、人体の肌の質感、聖母のすべてをやさしく包み込む静かで柔らかな顔の表情、大理石とはとうてい思えません。


それにしても、先人が遺してくれた文化遺産を身近に接することができて幸せです。たとえレプリカであろうとも…。映画『華麗なる激情』の料金は、当時ロードショーで学割350円、パンフレットは一部150円でした。半世紀以上たった今でも記憶に残るほど感動したのでしょうね、ひとりの中学生が…。


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『花・Flower・華ー琳派から現代へー』展 山種美術館 [世界の美術館&博物館]

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新緑薫る五月、広尾の山種美術館で『花・Flower・華-琳派から現代へー』展を観てきました。

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四季折々の花々が館内に咲き誇っておりました。江戸時代から近代まで、60余点の花々が鑑賞できます。見事と言うしかありません。描かれた花々の特徴や歴史、花ことばまでもが添えられており、心が豊かになる時間と空間でした。中でも山種美術館の至宝の一つと言える、奥村土牛の『醍醐』は何度見ても惚れ惚れしてしまいます。

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満開に咲き誇るしだれ桜に、どっしりとした幹のド迫力が見る者を圧倒します。ひとつ今回感じたことがあります。前回鑑賞したのはいつだったか忘れましたが、その時と比べて色(彩色)が少し褪せているように思えるのです。時間の経過とともにそれも作品の風格なのでしょうが、もう少し鮮やかな色合いだった気がしてならないのです。


それに関連して、作品の保管、収蔵をどのように行っているのかが気になってしまいました。素人の考えですが、国宝級の文化財もありますので湿度や温度、照明などに相当な努力が行われているものと思われます。一度バックステージ・ツアーなどを企画してもらうと面白いでしょうね。さらに、修復や修繕などの作業も感心があります。ルーヴル美術館などではガラス越しですが修復室が見学できましたが、毎日、毎時間行うものではありませんので、映像などで公開披露していただけるとその作品に対する愛着も増すのではないでしょうか。前回の展覧会で、日本画の絵の具の色を原材料別に見せたり、筆や刷毛の種類を展示しておりました。当然ながら興味津々で見入ってしまいました。展示作品のみならず関連品(紙本や絹本の違い、彩色や油彩の違い、さらに額縁)などの解説もあると、私みたいな素人には大変ありがたく感じます。美術館(展)が大好きなのです!


くどくなりますが、今回ポスターなどに使用されている田能村直入の『百花』を部分ですが紹介します。四季の草花百種がまるで植物図鑑のような細密さで描かれて、驚きと同時に思わず笑ってしまうほどです!

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『絵巻マニア列伝』展・サントリー美術館 [世界の美術館&博物館]

赤坂の東京ミッドタウンは今年、開場十周年を迎えました。

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真夏並みの気温で五月晴れの5月8日、そのミッドタウンの3階に位置する『サントリー美術館』で開催中の“絵巻マニア列伝”展を鑑賞してきました。

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正直に言って絵巻を理解できるのか不安がありましたが、入館早々杞憂となりました。病草紙断簡と表された作品に思わず声を上げて笑いそうになったほどです。口から脱糞をする“尻の穴のない男”や“不眠の女”など、究極の苦しみが描かれております。しかもそれらは12世紀、平安時代に描かれているのです!

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<不眠の女:ひとりだけ眠れずに悶々としている…・平安時代12世紀 一幅>


尻に関しては次の展示室で、文安6年(1449)の“放屁合戦絵巻”なるものも登場します。

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<放屁合戦絵巻・文安6年1449 一巻部分>


子供だましみたいな笑いもありますが、私が興味を持ったのが石山寺や当麻寺、桑実寺、長谷寺などなど有名寺院の“縁起絵巻”です。なぜその場所に、如何様にして、お寺が建てられたかが一目瞭然と誰にでも解るように描かれているのです。寺の歴史としての価値は絶大なものでしょう。

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<桑実寺縁起絵巻・天文元年1532 上巻部分>


目を引くのが濃紺の青色です。フェルメールのラピスラズリや広重のプルシアブルーなどと同様なものなのでしょうか、興味が注がれます。一度調べてみる必要がありそうです。


絵巻ですので描かれた“絵”が主役ですが、書き添えてある文章、解説文の“文字”が全く読めません。何たることか! 66年も生きてきて己の未熟さにあらためて気づかされた展覧会でもありました…


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